節税Tax saving

税金とはTax saving

なぜ税金を納めるのか

国や地方公共団体が公共サービスを提供する場合、それにはどうしても資金が必要になります。その資金を国民に求めたのが税金です。
人々がそれぞれ社会で生きていく上での会費といってもいいでしょう。


税金はなぜ取られるのか?

徴税の根拠となる考え方には、いくつかの学説があります。 国民は国などの活動により利益を得るので、その代償として必要な経費を払うという説や、人が生きていくためには国や地方公共団体が必要不可欠なので、その経費を払うという説、また、国などが国民の生命や財産を保護する保険者と考え、その保険料を支払う、という説などです。


憲法大30条が徴税の根拠
国や地方公共団体が税金を徴収するには法律的な根拠があります。
それが日本国憲法の大30条です。ここに“国民は法律の定めるところにより納税の義務を負う”と、はっきり掲げられています。


税金のはたす3つの役割

税金には、以下の3つの役割があると考えられています。


● 人の生活に不可欠な公共サービス

国や地方公共団体が整備する道路や上下水道、教育や警察などの公共サービスは、 私たちの生活を安全で快適なものにしてくれます。 税金は、この大きな役割の資金源になっています。


● 所得の再配分機能

ご存じのように、世の中には経済的に豊かな人とそうでない人がいます。 これを放置しておくと、その差がどんどん広がっていってしまうことになります。 そうした経済的格差は社会不安を招き、場合によっては暴動も起こりかねません。それを回避することも、税金の役割なのです。相続税や所得の累進課税により、豊かな人たちからその富を税金として徴収し、豊かでない人には社会保障をより多く給付します。 このように税金の徴収によって所得を再配分することで、社会の富が豊かな層からそうでない層へ還流することになります。


● 景気の調節機能

景気を調節することも税金の果たす大きな役割のひとつです。 自動安定化機能とは、景気のいいときには資金を吸いあげることで景気の過熱を防ぎ、不景気時には資金を供給することで景気を刺激することが好ましいというものです。 また、政府は好況時には税負担を増加させ、可処分所得を減らすことで景気を抑制し、不況時は減税によって可処分所得を増大させることで景気を刺激します。


◆ONE POINT ◆ 税金を払わないとどうなる?

たとえば、税金を滞納している人がいたとします。すると、税務署は法律にしたがって、その税金の未納に対する処分を行わなければなりません。
そういう場合は、未納の人の財産を強制的に差し押さえて換価し、その代金を滞納している税金とします。また、滞納者がどうしても支払おうとしないときは、その者と特定の関係にある人に税金を支払わせることも可能です。



税金の種類

税金は、いくつかの種類に分けられています。一般的には、その課税主体や内容によって、国税と地方税、直接税と間接税など、以下のように分類されているので、その概要を知っておくようにしましょう。


国税と地方税

国に納める税金が国税で、地方公共団体に納めるものが地方税です。国税は、税務署が担当し、地方税のうち道府県民税(都民税を含む)は都道府県の税務事務所が、市町村民税は市町村の税務課が担当しています。

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直接税と間接税

法人税や所得税などは、税金を負担する人と税金を納める人が同一なので直接税といいます。一方、消費税や酒税のように、税金を負担する人と納める人が異なるものを間接税といいます。




源泉徴収とは

サラリーマンの税の三本柱は“源泉徴収制度”と“年末調整”“確定申告”です。毎月の給与から税金が天引きにより源泉徴収された後、年末調整という再計算をすることで適切な税金が決まります。これにもれたものを処理するのが確定申告です。


申告納税と源泉徴収制度

所得税は、納税者自身が1年間の所得金額とそれに対する税額を計算し、これらを申告して納税する“申告納税”が建て前とされていることは前に述べました。 しかし、これと並行して特定の所得については、その所得の支払い者が支払いの際に源泉所得税を徴収してこれを納付する“源泉徴収制度”も採用されています。 源泉徴収制度とは、給料や利子、配当、報酬などを支払う者が、支払いの際に行うものです。所定の方法で源泉所得税額を計算し、支払金額よりその源泉所得税額を差し引いて、これを税務署に納付します。


源泉徴収と年末調整・確定申告との関係

この制度により源泉徴収された税の額は、源泉分離課税とされる利子所得などを除き、最終的にはその年の年末調整や確定申告で精算されます。




所得税の原則

所得税は、個人所得に対して国がかける税金のことです。その人の1年間のすべての所得から、各種の所得控除を差し引いた残りの金額(課税所得金額)に、所定の税率を適用して税額を決定します。


所得とは

あなたが働いて得た収入のうち、必要経費を差し引いた金額に税金(所得税)が課されます。この税金が課される部分を“所得”といいます。

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所得控除

税法上は、たとえ同じ所得金額であっても扶養家族の人数や、病気がちであるなどの個人の事情によって公正を期するために、それぞれの税負担を勘案する配慮がなされています。それが所得控除です。 そのため、税金がかかるのは収入から必要経費を引いた所得に対してではなく、そこからさらに所得控除を引いた部分に課税されるのです。

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税額の計算

所得税の税額は、1年間のトータルな所得から、所得控除を差し引いた残りの課税所得金額に、税率を適用して計算します。その税率には、儲けていればいるほど税金が高くなる累進課税制が採用されています。 なお、東日本大震災からの復興施策として、平成25年1月より25年間は復興特別所得税※(基準所得税額×2.1%)が課税されます。

※会社員の場合は、源泉徴収に併せて徴収される。

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所得税の速算表

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超え 45% 4,796,000円

※課税される所得金額に1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。



納める時期と方法

日本は申告納税のシステムを採っていますので、所得税も申告(確定申告)によって納めるのが基本です。事業所得者などは、1年間の所得金額を自分で計算し、原則として翌年の2月16日から3月15日までの間に、住所地を管轄する税務署に確定申告を行います。所得が会社からの給与のみのサラリーマンが自分で申告することはそれほどないでしょうが、サラリーマンでも確定申告をして、所得税を納めなければならないことがあります。


所得税の速算表

税額控除 税額控除が受けられる人 控除額、備考
1 配当控除 ・日本の会社から受けた配当がある 課税総所得金額が1,000万円以下のとき……配当所得×10%(課税総所得金額1,000万円超のときは別途計算)
・特定株式投資信託などの収益の分配がある
2 投資 税額控除など 事業を営む青色申告者で、相当の設備投資をするなど特別な借置にあてはまる 各種の特別控除ごとに一定の方法により計算した金額
3-1 住宅ローン 控除
(住宅借入金等特別控除)
家の新築、購入、増築、改築などをしてから半年以内に(かつ令和元年(2019年)12月まで)そこに住んでおり、ローンがのこっているなど 令和元年(2019年)購入(住居)者 借入金年末残高×1%(特別取得(消費税8%・10%)の場合最高40万円)認定住宅は1%(特定取得(8%・10%)の場合最高50万円)
3-2
特定増改築等
住宅借入金等
特別控除 
バリアフリー改修工事・省エネ改修工事(併せて行う耐久性向上改修工事を含む)・三世代同居改修工事をしてローンが残っているなど 年末借入金残高×2%(バリアフリー・省エネ・三世代同居以外の部分は1%)特定取得(消費税8%・10%)の場合最高12万5,000円
4 政党等寄付金
特別控除
政党等への政治献金をしたとき (原則)
(その年に支払った政党等に対する寄付金の合計額-2,000円)×30%
認定NPO法人または特定の公益社団法人等へ寄付をしたとき (原則)
(認定NPO法人等への寄付金の額-2,000円)×40%
5-1 住宅耐震
改修特別控除
一定の既存住宅の耐震改修(併せて行う耐久性向上改修工事を含む)をした人 耐震改修の標準費用(補助金等控除後)の金額×10%(消費税8%・10%の場合最高25万円)
5-2 住宅特定改修
特別税額控除
・バリアフリー改修工事をした人(①50歳以上の人②要介護・要支援者③障害者④65歳以上の人または②・③の人と同居している人) 改修工事の標準費用(補助金等控除後)の金額×10%(バリアフリー最高20万円、省エネ最高25万円、太陽光発電設備最高35万円、三世代同居最高25万円(各消費税8%・10%の場合))
・省エネ改修工事(併せて行う耐久性向上改修工事を含む)をした人
・三世代同居改修工事をした人
5-3
認定住宅
新築等
特別税額控除
認定住宅を取得した人 標準費用の額×10%(消費税8%・10%の場合最高65万円)
未控除額は、翌年に繰り越しが可能
6 災害免除額 災害によって住宅や家財について相当の損害を受けた 所得金額の合計額によって計算
7 外国税額控除 令和元年(2019年)に納付する外国の所得税があるなど 一定の方法により計算した金額
8 源泉徴収税額 ・サラリーマンが給与から差し引かれる源泉徴収税額 給与や報酬などの支払者においてあらかじめ差し引かれた所得税額
・フリーランスや副業など、原稿料などの報酬をもらったときに差し引かれている源泉徴収税額
9 予定納税額 平成30年に一定の税金を納めた人は予定納税額を令和元年の7月と11月に払っている。税務署から送られてくる本人用の申告書には、この金額がすでに入っている。この金額を差し引く 予定納税額(実際に払ったかどうかにかかわりなく差し引く)


所得控除一覧

所得控除一覧 控除が受けられる場合と控除額
1 雑損控除 災害や盗難、横領によって住宅や家財などに損害を受けたとき、やむを得ない支出があったとき
【控除額】損失額をもとに一定の方法で計算した金額
2 医療費控除 医療費が10万円超か、所得の5%超あるとき
【控除額】医療費負担額ー10万または所得金額の5%(最高200万円)
「健康の維持増進及び疾病の予防」に取り組んでいる人がセルフメディケーション税制の適用を受けるとき
【控除額】スイッチOTC医薬品の購入金額ー12,000円(最高88,000円)
3 寄付金控除 国や地方公共団体、社会福祉法人、認定NPO法人などに寄付をしたときや政治献金などをしたとき
【控除額】特定寄付金の額ー2,000円(所得金額の40%-2,000円を限度)
4 社会保険料控除 健康保険、国民健康保険、国民年金保険、厚生年金保険などの保険料を負担しているとき
【控除額】支払った社会保険料の金額
5 小規模企業共済等掛金控除 小規模企業共済法の規定による共済契約(旧第2種共済契約を除く)の掛金や、確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金・個人型年金加入者掛金等を支払っているとき
【控除額】支払った掛金の金額
6 生命保険料控除 生命保険、生命共済に支払った保険料があるとき(いわゆる契約者配当金を除く)
【控除額】一定の方法で計算した金額(最高12万円)
7 地震保険料控除 地震保険料や長期の損害保険契約等について支払った保険料があるとき
【控除額】一定の方法で計算した金額(最高5万円)
8 寡婦(夫)控除 自分が寡婦(夫と死別、離婚した一定の人)、または寡夫(妻と死別、離婚した一定の人)であるとき
【控除額】27万円(特定寡婦の場合35万円)
9 勤労学生控除 自分が勤労学生であるとき
【控除額】27万円
10 障害者控除 自分や控除対象となる配偶者、扶養家族が、障害者または特別障害者であるとき
【控除額】27万円(特別障害者40万円、同居特別障害者75万円)
11 配偶者控除 令和元年(2019年)の自分の合計所得額が1,000万円以下で、控除対象の配偶者がいるとき
【控除額】最高38万円(老人控除対象配偶者最高48万円)
12 配偶者特別控除 令和元年(2019年)の自分の合計所得額が1,000万円以下で、生計が同じ妻(または夫)の合計所得金額が38万円越123万円以下のとき
【控除額】一定の方法で計算した金額(最高38万円)
13 扶養控除 扶養親族がある場合
【控除額】38万円
(特定扶養親族63万円、老人扶養親族(同居老親族58万円、同居老親以外48万円)
14 基礎控除 すべての人に適用される
【控除額】38万円